過多より偏り

思うこと、想うこと、事のこと

去年見た刀の映画の話

 森にあつまっていたら1ヶ月がすっ飛んでいました。「どうぶつの森やったことないけど絶対向いてないと思う」と言いながら、友人に釣られてプレイし始めたのにこの体たらくです。フラグの建設が天才的にうまいです。

 

 このゲーム忙しくないですか?収集癖がひどいので、毎日入荷される服や小物・家具などを、閉店時間までに必死で入店して買い占めています。ゲームなのに閉店するな。収納にも制限があるので、服を部屋にしまうために家を改築して収納を増やし、虫取りや魚釣りで金を稼いでローンを返す日々……。現実でも嫌なのになぜゲームでローンを組まされているの?あと住みやすいように開拓したり景観を良くしたり住人を愛でたり、現実よりもやることが多くて忙しい!!!!!という言い訳の話。

 

 思うことは毎日ありますが、うまく言語化できなくて行き詰まり、毎日マスクで息詰まり、酸素って大事なんだなと実感しています。脳も体もどことなく元気がない。下書きには書きたいことが箇条書きで放ったらかしにしてありますが、上記のこともあり、インプットが足りないのかアウトプットもうまくいかないな〜と、昔書いたものをいろいろ眺めていたら、インプットしすぎて吐き出すようにアウトプットしていた映画感想文が出てきたのでここに記録します。

 

 

 「映画 刀剣乱舞 -継承-」の感想です。

 

 意味ありげに継承と付いてますが、特に続編ではないです。設定が特殊ですが、話のつくりがめちゃくちゃおもしろいのでオススメ。でもこの映画を見るにあたって、予備知識がある方が楽しめるだろうな、と思うのでそれとなく記述します。

 

 まず、「刀剣乱舞」について。

 原作は誰でも無料で始められるPC版ブラウザゲームであり、後々スマートフォン版アプリでも配信されました。ジャンルは「育成シミュレーション」です。

 

 西暦二二〇五年、歴史の改変を目論む歴史修正主義者によって、過去への攻撃が始まった。
 時の政府により歴史の守護役を命じられた審神者(さにわ)は、かつての刀剣を目覚めさせた。
 歴史修正主義者が送り込む、時間遡行軍と戦うために。人の形をとったそれらを、“刀剣男士”という。

 

 簡単に言うと、過去を変えようとしている勢力"時間遡行軍"を、主人公である"審神者"が、歴史ある日本刀を擬人化した"刀剣男士"を使役して阻止する、という話です。このストーリーを基盤に、ゲーム以外にも「ミュージカル」「舞台」「アニメ」「まんが」、そして「実写映画」と広くメディアミックスを展開しています。わたしはゲームを少し齧った程度で、アニメをちょっと見たな〜ぐらいの知識があります。つまりあんまり無いです。

 

 前述した通り、ある程度の日本刀・日本史の予備知識があり、刀剣男士というイレギュラーな存在を飲み込めるならば、ストーリーがもうすごいスルスル入ってきます。なんてったって、時代劇専門チャンネルで放送されましたからね!

 

 

 後述の感想にもありますが、刀剣男士というファンタジーを抜けば普通に時代劇になるので……本当にすごいです……。いや、時代劇もファンタジーみたいなものですが……暴れん坊将軍仮面ライダーと一緒に戦ってくれるし手を繋いで踊ってくれるし……。

 

 

 ところで、わたしが刀剣乱舞の映画に興味を持ったきっかけですが、完全に脚本家目当てです。"小林 靖子"先生、愛称:靖子にゃんが脚本をするというのでまんまと釣られました。

 

 靖子にゃんは特撮のライターとしてよく知られている脚本家です。なかでも「仮面ライダー電王」が有名ではないでしょうか。ちなみに、前述の暴れん坊将軍が出演する仮面ライダーの映画も靖子にゃんが脚本をしています。近年だと「仮面ライダーアマゾンズ」も彼女の脚本です。作風の幅が広すぎる。

 

 ということで本題。映画のあらすじはこちら。

 

 天正十年六月二日 京・本能寺。
 明智光秀織田信長を襲撃した“本能寺の変”に、歴史改変の魔の手が迫っていた。
 燃える寺から信長を逃がし歴史を変える、そんな時間遡行軍の計画は、刀剣男士たちの活躍により打ち砕かれた。
 ところが、無事任務を終えて帰還した彼らに届いた「織田信長生存」の一報。
 本来の歴史に戻すため、刀剣男士たちは織田信長暗殺を目的に再び過去へと出陣するのだった。
 どうやって信長は生き延びていたのか、怪しい動きをする影、そして立て続けに歴史介入をしてくる時間遡行軍。彼らの本当の狙いに気付いた三日月宗近は…
 正しい歴史とは何か。“守るべきもの”を守る戦いが、今始まる!

 

 時間遡行軍に信長逃されて生き残ったから歴史変わっちゃう!バレずに早く信長殺さなきゃ!というお話で展開していきます。みんな大好き本能寺の変!ウルトラハイパーメジャーな題材なのでみんな知ってる!はず!話についていきやすい!

 

 そんなわけで当時の感想をほぼそのまま載せます。完全にネタバレ、且つ見ている前提の感想です。だいぶ砕けている文面なので注釈は挟みます。では次の文節から感想です。

 

 

 開始3分で完全に特撮だったので、靖子にゃん(以下敬称略)に大感謝感激してたら2時間経ってたんだけど、良さの項目があまりにも多い。
 とりあえず、靖子は刀についての知識をどこまで叩き込んでこの土俵に上がってきたのか、そこから知りたい。他の感想とか見てないし、靖子の概念と対話してるだけだからアレだけど非の打ち所がない。

 

 2時間で疑問と伏線と回答と回収を見事に綺麗さっぱり行なっている地点で感無量なんだけど、気づく人が気づくんじゃなくて誰にでも分かるような前置きにしてあるのが良かった。さすがアマゾンズ以外大衆向けでやってきた靖子〜〜!!!!

 

 どっかの記事で見かけたけど、ジャンルは「ネオ時代劇」が一番近いって評されていておもしろかった。確かにわたしもハヤカワ文庫とかの系統だと思う。(※おそらく意味を間違えている)
 でもSFってより、史実に基づいたifのストーリーなのがすごい。刀剣乱舞の映画じゃなくてもイケるifのストーリーを二重構造にして成り立たせてるのが無茶苦茶すぎ。

 

 靖子、時空を超える系に強すぎる(ex:未来戦隊タイムレンジャー仮面ライダー電王)とはいえ、誰もが知ってる使い古されまくってる「織田信長」の逸話で1ミリの可能性ifを叩き込むのロマンがありすぎる。
 早く続編を作ってほしい……天草四郎の話とかどう……?刀あるし……。

 

 この刀の編成なに?(出てきた刀剣男士のメンバーの話)織田刀(織田家が所有していた刀)以外よくわからんけど趣味?って思ってたら大半に意味があったのも怖かった。


 逆にそこまで意味のない刀はたぶん、
山姥切国広→舞台でメインキャラクターだから(キャストがほぼ舞台キャストで構成されているので)
日本号へし切長谷部と黒田組(黒田家が所有していた刀)つながりで抑え役(キャストが、靖子がメインライターを務める仮面ライダーオーズ/OOOに出演していた岩永洋昭なので、彼女の趣味?)
鶯丸→三日月宗近平安時代つながりで古株であり、気を許せそう、ぐらい

 

 あとただの織田刀のへし切長谷部・不動行光を除くと、キーポイントになっていた刀は

薬研藤四郎織田信長が燃え落ちる本能寺で切腹するのに使用したため、一緒に燃えたあとの行方は不明

骨喰藤四郎大阪城で燃え尽きてしまったために、刀剣男士となっても刀だった時の記憶がほとんどない

三日月宗近一真実を知る豊臣秀吉の元にあった為に真実を知っていた

 たぶんこの要素のまとめ方で合ってると思うけど、この3振の物語上の使い方が上手かった。

 

 骨喰藤四郎の「燃え尽きた為に記憶がない」という設定で、「織田信長の一番近くにいたはずの薬研藤四郎が真実を知らない理由(信長と一緒に燃えたから)」を自然に補完していて、三日月宗近が「皆が知る歴史ではなく、真実の正史」の為に一人でどうにかするしかなかった。

 

 わたし自身そこまで見聞広くないからアレだけど、織田信長生存ルートは数あれど、結局本能寺で燃えたり誰かに成り代わったりなんて話が多くあるなかで、別のルートで燃やして自害させて皆の知る歴史に短期間で戻すの、あまりにも鮮やかな流れだった……まだ織田信長にこんな可能性あるのかよ……。

 

 「本能寺の変で信長は自害し、秀吉は明智を追う。『しかし、信長は逃げ道で生き延び、明智を殺害。明智は落ち武者狩りにあったとされて死亡。『信長は秀吉にだけ分かるように安土城で待つ、と伝えて天守閣で待機するが』明智の残党を全滅させるために『という名目で』秀吉は安土城を燃やし、天下統一する。」

 

 『』内がifのストーリーだけど、史実への組み込ませ方がめちゃくちゃ上手い。燃え尽きた本能寺に織田信長の遺体が無いのは逃げ出していたからであり、豊臣秀吉が残党狩りのフリをして安土城ごと燃やしたため、織田信長かどうか調べられることもなく死んだ。刀剣乱舞を絡めずこれだけでも面白いのに、「歴史遡行軍が真実を知らないために、信長が本能寺で死ななかっただけで、歴史が変わったと思い込んでいる」という刀独特の世界観の絡め方も上手い。靖子マジでどういうことなん?天才?

 

 ストーリーだけで良すぎた点が死ぬほどあるので驚きの有様なんだけど、映像ものだからこそできるCGの演出、光の加減、あと基本的に外で撮影してるから自然の要素が強くて、髪や着物が優しい風に靡いてるのが生命を感じて良かった〜〜!殺陣や演舞で翻る髪や布地とはまた違う感じ方だった。ミュージカルや舞台では見れないものだと思うので。

 

 あと、舞台では前ちゃん(前山剛久さん)が鶯丸をやっていたのに、なぜ映画ではちゃんとも(廣瀬智紀さん)がやっていたかの見解ですが、映画での鶯丸は皆を欺いた三日月が信用しているレベルの人物なので、本丸では同等の古株なのでは?と思い、ひろき(三日月宗近を演じる鈴木拡樹さん)と同等に肩を並べることが出来て、なおかつ古株の空気感を出せるキャスティングかなあ、と思いました(何作か別作品で共演している為)。前ちゃんのスケジュールが合わなかっただけかもしれないけど。

 

 

 感想終わり。映画館は映画だけに集中していい空間なのでとても脳に効きます。次の日に前日の記憶がないわたしが、数日経ってもこんな事細かに内容を覚えている。すごい。あとこの日はトンデモバカスケジュールでした。1日に3本も映画館で映画を観るべきでは無い、整理が追いつかない。そう言って1年後、わたしは全く同じことをします。次の日に前日の記憶がないので。

 

 述中にあった「ネオ時代劇」の記載があるなんかの記事を見つけたので貼っておきます。男性目線で綴られた、刀剣乱舞に全く触れたことがない方向けのコラムです。

 

 

 

 それはそうと、続編公開が2021年に決まったということで👏🏻おめでとうございますそして楽しみ〜!靖子が脚本だったらいいな、超期待しちゃいます。

 

 

 あと卓球の王将が面白すぎてヤバイので気が向いたらまとめます。すっかり毎週の楽しみになっててびっくりです。こんなはずじゃなかったのに……。

 

 おしまい。

派手に行くぜっ!!!!!

 突然ですが、わたしは人生の伏線を回収するのがめちゃくちゃ上手いと自負しています。最近もなんかいろいろあったけど、前置きはともかくこれ見て!!!

 

 

 つい最近この作品の話をしましたよね?!?

 

 

 これこれ!この記事を書いていた時は、公式からお出しされているゴーカイブルー時代のゆーきの画像がぜんぜん見つからなかったのに、こんな形で放り出されるなんて!現在スーパー戦隊は44作品あるのですが、このタイミングでのゴーカイジャー配信!!みんなに見てほしいという願いが東映に届いたのかもしれない(?)!!!嬉しい!!!!!

 

 「海賊戦隊ゴーカイジャー」は、スーパー戦隊35作目記念作品でして、過去34作品の戦隊たちが地球を守り続けてきた世界観となっており、過去作品とのクロスオーバーだらけなのが特徴です。しかも、過去作品のオリジナルキャストが出演してくださったり!熱い!なので人によっては、幼少期に見ていたあのレンジャーが出てる!と、幅広い世代に楽しめるようになっています。

 

 もちろん、ゴーカイジャーに変身するメンバーも魅力的です!初期メンバー5人が全員“宇宙人”であり、モチーフである海賊の通り、彼らは“宇宙海賊”なのです。正義の味方らしくないモチーフの上、全員が自由奔放で豪快な性格をしており、地球と何の縁もゆかりもない彼らが、“なぜ地球を守るのか”も、注目してみてください。あと、彼らは“レンジャーキー”というアイテムがあれば、過去作の戦隊に変身することができます。つまり、“海賊版”ということです。メンバーによって、オリジナルは女性戦士なのに男性戦士のスーツになったり、逆も然りで、過去作に馴染みがあると見ていてとても楽しいです。女性版ゲキレッドとか超可愛い!

 

 地球や世界を守ることを第一としていない戦隊は珍しいと思うので、アウトロータイプが好きな方にはオススメの戦隊ものです。よろしくお願いします!

 

 

 明日4/19の10時から、毎週2話ずつ公開です。次の週になると前週の配信は非公開になるので気をつけてね!

 

 派手に行くぜっ!おしまい。

貴族の話が9割5分、全員死刑の話が5分

 4/8から映画館が1ヶ月休館になってしまいました、悲しい……。可能性を危惧して、開いている間にムビチケを消化してきました!ナイス〜!シアターに入ると観客はわたし一人でした。その前(4/1)は二人だったのに……?

 楽観的なので「声出して笑えるじゃん!」と愉快に観てきました。

 

 

 貴族降臨 -PRINCE OF LEGEND-!!!

 大仰なネーミング!貴族降臨て!この映画、「PRINCE OF LEGEND(通称:プリレジェ)」という、「王子が大渋滞!」のフレーズでお馴染み(?)のドラマ(全10話)&映画の“続編”です!

 

 

 胸キュン is DEAD!(?)

 大まかに説明すると、前日譚であるドラマのプリレジェでは、一人の女子生徒さまざまなイケメンたちが好きになってしまい、取り合いに発展するよ、というお話。いわゆる逆ハーレムです。でも女子生徒は誰にも靡きません。そして劇場版プリレジェでは、学園内で全世界が注目する伝説の王子選手権(?!)を行い、優勝したイケメンがその女子生徒と付き合える……?と、そんな感じのストーリーです。トンチキ演出が多くて全く説明できないんですが、顔が良い男たちが謎の競技と真剣に向き合う姿が見れます。胸キュンポイントを獲得するために、壁ドンしたりお姫様抱っこしたり。なんだろうこの世界観、誰もツッコまない「ギャグマンガ日和」みたいな感じです。

 

 

 特に説明もなく、謎の価値観と謎の表現で話が進んでいくところが似ている気がします。気を抜くと置いていかれますし、スタート地点から既について行けてない気もします。ちなみにわたしは映画の終盤で泣きました。自分でもどうかしてると思うんですけど、急に心を持っていかれて……。とりあえずプリレジェの話はこれぐらいにします。

 

 貴族降臨、本編のあらすじを書こうにも、言葉では何も伝えられないので、ひとまず公式サイトから引用します。ご覧ください。

 

 夜の世界の中心・ナイトリングのNo.1ホストクラブ「クラブ・テキサス」の代表となった安藤シンタロウ(白濱亜嵐)は、自らの名を「ドリー」と改め、“貴族”としてこの世に生きる弱者を守り、全ての人が笑って暮らせる高貴な世界を作ることを決意する。
 そんな彼は、あるきっかけで聖ブリリアント学園の存在を知ることとなる。
 今や伝説の王子の“聖地”として、聖ブリリアント学園には転入者が殺到、「三代目伝説の王子」となった朱雀奏(片寄涼太)は世界中を廻り、王子道を邁進していた。

 貴族と王子、果たしてどちらが正義なのか―。
 ともに頂点を極める両者が出会った時、戦いの幕はすでに切って落とされていた‥‥。

 今、美しく尊い男たちが“伝説”の座を巡り、史上空前のバトルを繰り広げる!

 

 わたしは“観た側の人間”なので、もうこの文面は理解できるのですが、初見は何も理解できなくて恐怖しました。1行目からもう頭に入ってこない。あと、観た後でも“文面を理解する”ことはできますが、何を言っているかはよく分かりません。貴族って何?

 

 とりあえず予告を見てさらに恐怖してください。

 

 

 プリンス is DEAD!(???)

 すぐDEADする!情報量が多すぎるのにもかかわらず、何も分かりません。ドローンがタケコプターみたいになってるアレ何?観た側の人間なのに分からない。

 

 そして、この映画にも前日譚であるドラマが存在します。

 

 

 貴族誕生!!!!!

 降臨するには誕生する必要があるということです。自然の摂理。こちらは全5話で、2時間ぐらいあれば完走できます。ですがお察しの通り、見てもよく分かりません。どうして?いつになったら分かるようになるの?

 

 2時間も見てられないよ!という方もおられるでしょう。すぐに貴族を降臨させられるよう、公式がお出ししてくれている「5分で分かる『貴族誕生』」がこちら。

 

 

 すごい!概要だけ綺麗に抜かれていて、逆にまともな内容に見える!いや、社歌(SHAKA)でHAKAやったり、ホストクラブ内で殴り合いをしていたりと、トンチキシーンもちらほら見えますが……いや、最初の“ホストが支配する街”から既におかしい……?

 

 
 
 
 
 
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 まともって何なんだろう。バスケ高校生は別枠なので置いといて、ざっくりとあらすじいきます。

 

 亡くなった父の土木会社と家族(社員)を守りたい“”と、貧乏人でもホストでNO.1になれば富と名声を得られることを弟に身をもって感じさせたい現NO.1ホストの“”。自分たちの居場所と家族を守るために奔走し、最終的に互いが激突して決着がついた時、弟が兄の真意を知る……。

 

 メインはこんな感じ。知人からは「サスケとイタチみたいですね(NARUTO)」と感想をいただき、新たな知見を得ました。確かに。このあと貴族降臨で、サスケ(弟)は鷹(家族)と暁(兄の家族)を率いて木ノ葉隠れの里(聖ブリリアント学園)に攻め入る、的な流れです。まさかこんなに似た文脈があるなんて。NARUTOファンには怒られそうですが。

 

 貴族を誕生させましたので、貴族降臨の話。ネタバレはあんまりしません。というより、したところで謎の文章ができあがるだけなので、機会があればぜひ体感してほしいです。

 

 貴族誕生で「なんか違うの誕生したけど、貴族は誕生……した?」と、腑に落ちずに貴族降臨に臨んだところ、開始数分で「これからはホストではなく、貴族と名乗ろう。今日から貴族だ!」と言うので、きちんと“貴族が誕生する”のを目にできて良かったです。兄以外が困惑しながら拍手をしていたのが面白かった。でも誰もツッコまずに「まるで別人のようだ……」と、煌びやかな見た目と急に変わった口調の弟を見て呆気にとられていました。こっちもびっくりだよ。それよりも「何で貴族なの?」とか聞いてみてよ、と思うのですが、NO.1ホストの言うことは法よりも絶対なので……。改めて何なんだろう、この世界観は?

 

 巷では「イケメンだらけのボボボーボ・ボーボボ」と噂されています。あながち間違いではないのですが、超重要人物の「ビュティ」の代わりとなるキャラクターがいないのです。ビュティがいないボーボボのとんでもなさ、伝わってほしい。何が普通で何がおかしいのか、こう、世界観の裁定者がいないのです。自分の価値観で挑むと何もかもがおかしいので、「え?それはこの世界では普通のことなの?」と、展開に置いていかれそうになりかねません。ギャグまんがで例えるのは、「え?なんで鼻毛伸びるの?」という野暮な疑問に打ち当たらない、最適な例えだと思います。この見解合ってる?でも思ってしまう。貴族って何?

 

 例を挙げると、貴族誕生第2話では、会社が理不尽な借金を抱えてしまい、それを解消しようと弟が他会社に融資を依頼します。そこで土下座して頼む姿をたまたま社員が目にしてしまい、他の社員に話すシーンのセリフがこちら。

 

○「スギウラの社長に金借りようとしてたんだよ」

△「いやいや、お金で解決しようとしてるんですか?!」

○「ホストの兄貴に殴られてビビっちまったんだよ!!!」

 

 借金は金で解決するしかないだろ!!!

 普通だよ!ちなみに第1話で既に1名が殴り込みに行き、返り討ちにあって入院しています。弟も突撃して兄にコテンパンにされました。すぐ暴力で解決しようとする!というか本当になんでホストなのに殴り合いで勝敗を決めるの?劇中にビュティ役がいないのでわたしがビュティになってしまう。あと武器が物騒。こんなの普通に死人が出てしまう。

 

 
 
 
 
 
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 このように、この作品は“普通”の基準値が常人には計ることが出来ないので、全てをそのまま受け入れていきましょう。夜の世界の中心ナイトリングではNO.1ホストが絶対、法よりも絶対、神の存在、そしてホストは貴族

 

 
 
 
 
 
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 貴族だけでこの調子ですが、王子も大渋滞しているのでお忘れなく。

 

 
 
 
 
 
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 こんなに多くいるのに、王子キャストが全員ご出演しているということで、大変おめでたいことです。しかし、貴族に寝返る王子も現れ大混戦!わたしは、寝返った王子を想って別の王子がピアノを弾き語るシーンで泣きました。またかよ。なんでこんな映画で泣いてるんだろう。誰かが、たとえ相手に知られなくとも誰かを想っている姿、とても心に刺さります。

 

 
 
 
 
 
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 推しはヤンキー王子兄です。後ろに“王子”と付けたら何でも王子になります。このようにヤンキーもいるので、急にお出しされる暴力沙汰ケンカシーンなんかもありますが、伝説の貴族と伝説の王子は高貴なので拳では戦いません。予告にある通り、フェンシングで争います。このフェンシングでのバトルの演出が異常に良くて、すごく見応えがありました。正しいフェンシングなのかは定かではないですが、かっこよかったので良し!

 

 

 一応確認してみようと“日本フェンシング協会 公式サイト”を覗いてみたら、まさしくほぼ同じ演出の動画が載せてありました。え、今のフェンシングってこんな感じに表示されるの……?すごく興味がわいてきました。あと、サイト内にいる謎の蛍光色カラーリングで、絶妙な書き味のパンダの図解が気になります。何これ?

 

 
 
 
 
 
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 それと、フェンシングシーンの写真を探していたらこれしか見つからなかったんですが、これ何?事実は小説より奇なり。ちなみに試合のシーンではきちんとウェアもマスクも装着しています。本当に普通にフェンシングしてました。

 

 あとはもう、なんというか、貴族誕生からの流れ的には何も解決しなかったという恐ろしい事態が……起きまして……。絶対に続編を作る気だ!降臨した貴族、次はどうなってしまうのか?そしていつまで続くの?

 

 そもそもコンテンツ自体がちょっとおかしいので、劇場公開“1ヶ月前”に“完成披露試写会”と“ファンミーティング”を“代々木第一体育館”で平日に連日行い、尚且つそのうち1日を全国の劇場にライブビューイングで生中継しました。

 

 
 
 
 
 
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 その後も、公開前に公開記念イベントを2つほど行なっています。気が早すぎる。この流れはLDHによる一族映画あるあるでして、“代々木第一体育館”と“横浜アリーナ”のことをデカい映画館だと思っている節があります。そして上映後にファンミーティングやライブを行うのですが、なぜ上映と一緒にやってしまうのか。試みが愉快だから良いです。

 

 支離滅裂な文章だな!貴族どころかプリレジェもろもろまで書いてしまいましたが、ひとまず貴族の話おしまい。

 

 「全員死刑」がdTVにあったので見ました!三池崇史監督みたいに凄惨なシーンがスクリーンにドーン!血がピューッ!というような感じをイメージしていました。しかし、グロテスクをクローズアップするのではなく、人を殺している加害者の描写が注目点だったように感じました。生々しくてものすごかったです。思えばエンタメ映画ではなく、実在する事件を元にした小説の映画化なので余計にリアルに感じるのかもしれません。誇張表現があまり無く、つたない手つきで強引に絞殺したりと、やっていることはめちゃくちゃなのになぜか現実的でした。

 

 とにかく間宮祥太朗がとんでもなくて……この人どうして頭のネジが飛んでいる役がこんなにも上手いの……?他に印象的だった出演作は「不能犯」。ヤバイやつの所作を、完全にモノにしているように、全く不自然なくナチュラルにやってのけているように見えます。とても良かったので、オススメの間宮祥太朗さん出演作があれば教えていただけると幸いです。「僕たちがやりました」は見ました、女と絡むのが上手すぎる。「帝一の國」は近いうちに見ようと思います。あと、見てないですが「ニーチェ先生」で主演をやっていたような。

 

 劇伴が、バイオレンスさに似つかわしくないクラシックばかりでした。「ホームルーム」と似た感じの音楽性だなぁと思い、監督の趣味かと調べてみたらなんと、脚本・音楽スタッフも同じ方たちでした。音楽の使い方が面白い印象がつきました。「スカム」も同じ製作陣なので、ますます気になります。

 

 全員死刑の話おしまい。

 

 「FAKE MOTION -卓球の王将-」第1話見ました。面白かったので後々ブログに書けたらと思います。

 

 おしまい。

ドラマ「ホームルーム」最終話を見たよ

 久々にリアルタイムでドラマを完走しました。最初の記事なのにだとかお前は誰なんだとか、そういうのは一旦置いておきましょう。早速完走したドラマの話をしたいと思います。こちらです。 

 

www.mbs.jp

 

 無料試し読みキャンペーンで原作まんがを知り、少しずつ読み進めていたところ、全く存じていなかった実写ドラマ化のニュースを、キャストビジュアル付きで目にして驚愕しました。ゆーき(俳優:山田裕貴の呼称/勝手に呼んでいる)じゃん!と。

 

natalie.mu

 

 しかも連続ドラマ初主演!主役!!嬉しい!!!詳しい説明は割愛しますが、彼がデビューする前から知っていて、尚且つデビュー作にとても思い入れがあるので、勝手に親目線で「こんなに立派になって……絶対見るからな……」と意思を固くしていました。原作まんがは当然おもしろく、他キャストも気になる子がいて放送がとても楽しみに!ちなみに、SEDAI WARSも録画していたのになぜか再生できなくて見れなく……悲しい……。

 

 原作の第1話はいつでも読めるので貼っておきます。全く知らない方はこれで作品の感じを掴んでもらえたら。タイミングによっては第1巻がまるまる読めることも。

 

 

 原作まんが、途中までしか読めていませんが、実写ドラマの序盤はとても忠実に再現していたように思います。すぐにドラマが追い越してしまったので、省かれてしまった設定やオリジナル要素が足されたりしているかもしれませんが、最終話までとても楽しめました。とてもとてもおもしろかった。

 

 ここから本題。実写ドラマ最終回の話がしたいので、未視聴の方には何のことやらですが置いていきます。

 

ざっくりとした最終回までのあらすじ

 生徒に人気の高校教師である愛田凛太郎、通称:ラブリンは、自分のクラスの女子生徒である桜井幸子に対して陰湿ないじめをはたらき、素知らぬふりをして救うという偽りのヒーローを演じていました。一方で幸子は、そんなラブリンに対して救世主、ナポレオンのようだと恋い焦がれるように。そして、幸子は夜眠る前に、ラブリンからもらったカモミールティーを飲み寝静まったあと、ベッドの下に全裸で潜んでいたラブリンが課外授業をするのが、2人の日常でした。

 

 
 
 
 
 
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 なんやかんやあって、ラブリンが毎夜家に忍び込んでいることを幸子が知り、発見され問いただされ真実を話すと拒絶されてしまいました。自宅に帰ると、自分が罠にはめたはずの幸子の親友マルと、マルに恋するクラスの生徒が。幸子に異常な愛を向けていた証拠を掴まれ、捕まり問い詰められ軽くリンチに遭うラブリン。悲しいけれど、幸子への愛を再確認したラブリンは、次の日に学校でホームルームをすると言うのでした。どういうこと?あらすじおわり。

 

  ということで、箇条書きで概要を並べつつセリフを引用し、順を追って最終話の感想を書いていきます。がっつりネタバレです。

 

ホームルームを始めるまで平然と嘘をつくラブリン

 開き直って学校に来るのかと思いきや、ラブリンは教師の顔をしていつものように教卓に立ち、昨夜のいざこざでついた顔の傷を指摘されると「自転車でこけちゃった」と平気で嘘をつきます。第1話の最初から最終話のこの時までクラスの生徒たちにはずっとこんな調子で、わたしは「悪の教典」という作品の主人公であるハスミンを思い出していました。

 

www.mv.avex.jp

 

 ハスミンも高校教師であり、表面上魅力的で人気があるが、平気で嘘をつき、自分の邪魔になる者は容赦なく排除しようとする「サイコパス」です。それに加えて、平気で何人もの人を殺せるサイコキラー。公式サイトにあるうたい文句そのまま、嘘がバレると危惧したハスミンは、最終的に自分のクラスの生徒全員を殺そうとしたのでした。明言されてないですが、ラブリンはサイコキラーではないけれど、多くの共通点から「サイコパス」なんだろうなぁと思います。というか、普通の神経してたら全てを知った生徒の前で教師の顔して立てないでしょ、どうかしてるよ……。

 

愛を理由に正当化

 学校を辞めると話しだし、理由は今から説明する、と急に嘘をやめてホームルームと称した暴露演説を始めるラブリン。泣きだしたり物を投げつけたりする生徒たちもいる中、赴任したての頃を思い出しながら「お前らはクズ」「薄っぺらで空っぽな生徒」「校内にはびこる見せかけの平和」「ヒーローの出る幕なんてかけらもない」「俺は退屈で死にそうだった」と言い放ちます。

 第1話のタイトルにもある通り、「ヒーロー」がキーワードとして作中何度も登場します。彼は母親に対してトラウマがあるようで(特にドラマでは明確にされなかった気がするが、母親はラブリンのために自殺している)、それがきっかけで「ヒーロー」を目指しているようでした。守れなかった母親のために、代わりに誰かを守ろうと。その守りたい誰かが見つからず、ラブリンは燻っていました。そんななかで出会ったのが、シングルマザーの母親さえ行方知らずとなり、一人きりで生活していた幸子でした。幸子に自分と似たものを感じたラブリンは、その日から彼女のヒーローになろうと決意し、こそこそといやがらせをしては、その苦しみから彼女を救っていたのでした。ラブリンはそれを、「俺には““これ””がある」と黒板に大きく書いたの一文字を指しながら、それは“良いこと”であると、マッチポンプを正当化しようとしたのでした。どうしてそんなに自信満々なの?その自信少し分けてほしい。
 あと、ラブリンは完全に「偽りのヒーロー」なんですが、山田裕貴は「本物のヒーロー」だったんです。

 

www.oricon.co.jp

 

 海賊戦隊ゴーカイジャーのゴーカイブルー、序盤で割愛した彼のデビュー作です。こんな、本物のヒーローを演じた彼に偽りのヒーローを演じさせるなんて、なんて意図を感じるキャスティング……監督たちは当然ご存知、でしょうね……。おもしろいな〜〜。

 

あだ名がつけられるほどの人気者が、物を投げつけられ掴みかかられ床に転ばされ罵倒されながら踏みつけられる

 「俺と桜井がフォーカルポイントならお前らは背景」とまで言いだし、生徒たちを罵倒しまくったラブリンは、昨夜と同じように怒りが爆発した生徒たちから暴行を受けます。教壇から引きずり降ろされ教室の床で身を守るように丸まる姿は、まさしく地獄に転落するようでした。あんなに好かれてたのにいきなりどん底に。ちなみに原作でラブリンは英語教師(のはず)でしたが、実写ドラマでは美術教師になっていて、「フォーカルポイント」のような美術用語や、絵画を用いて話が進んでいくこともあり、おもしろい演出もたびたびあってとても良かったです。ラブリンが寝てる幸子を絵画の女性に見立てるのとか……シュールすぎて声出して笑っちゃった……。

 

 
 
 
 
 
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俺はただ、お前に会いたくて、ここに来たんだ

 昨夜の恐怖からか、家に閉じこもっていた幸子がついに教室に現れ、生徒たちの暴行を止めるシーン。ラブリンは、お前に会う為に学校へ来たと話しだします。昨夜、幸子に拒否されたにもかかわらず、真っすぐ彼女を見つめるラブリン。すごい、メンタルが強すぎる。教師と生徒として、学校でなら会えると思ったのですかね。真面目な幸子だから必ず来ると踏んでたのでしょうか。ラブリンの無理やり会いに行かず待ち迎えているところに、幸子との関係を修復できる望みを感じているような気がしてヤバイです。あと、幸子が「愛田先生を愛しています」と言っているのを偶然聞いてしまっている為、まだ相思相愛だと信じているのかもしれません。百年の恋も一時に冷めるのにね。

 

幸子が罪を吐露するシーン

 罪を抱えているのはラブリンだけでなく、幸子もでした。しかも、罪を背負った理由が「いじめが自作自演だとバレてしまいそうだったから」で、なぜ自作自演のいじめをする必要があったのかというと「愛田先生という“光"に救われたいから」という……。すれ違っているけれど、共に嘘をついてでも、ヒーローとして幸子を守りたいラブリンと、ラブリンという救世主に救われたい幸子は本当似通っているというか……。「私の中にもあなたに似た何かが潜んでいるかもしれない、だから、1年、3年、いや10年後かもしれないけど、あなたの愛を理解できるときが、いつか来るのかもしれない(中略)でも、今はできません」と、少々の自覚症状もありますし……。

 

「俺はお前を愛してる……お前は、俺を愛してくれた…………それだけは、それだけは……真実だよな?」

 幸子の告白を偶然聞き、その言葉を大切にしているラブリンは、涙を流して幸子に答えを求めます。

 そもそもラブリンは、幸子に愛されるためにヒーローになっていたのではなく、"愛するものを守る自分"を得るためにヒーローになっていたんだと思います。つまり、一方的に愛していただけで、“見返りを求めている"わけでも“愛されるのを期待していた"わけでもない、ということです。しかし、幸子が自分に好意があると知り、そんなこと考えてもいなかったラブリンは、幸子にどう応えればいいのか?と悩む話が前にありましたが端折ります。

 そんなヒーローのはずのラブリンが、幸子から愛を得て、自分が救われようとします。幸子が自分を愛してくれているならそれだけでいい、それ以外はどうでもいいと。しかし、幸子の答えは「さよなら、愛田先生」でした。いいぞ幸子〜〜!キッパリとしたお別れの言葉は大切!そう告げると振り返りもせず教室から去る幸子。駄々をこねて体をくねらし、桜井と何度も叫ぶラブリンが教室に残されました。BGMの演出が面白かった印象があります。

 

図書委員長の矢作と元生徒会長の白鳥さんが最高

 ものすごい欲目ですが、キャスティングからして最高です。適役すぎる。1話から最終話まで出番はまちまちでしたが、最後の最後まで良かったです。特に矢作役の綱啓永くんがツボでした。

 

 
 
 
 
 
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「愛は、人をおかしくしてしまうのでしょうか……私もいつかまた、おかしくなるのでしょうか」

 幸子の罪、いじめの自作自演から発展した流血沙汰の傷害事件。事件の真相解明後、その被害者である白鳥さんとのやりとりで感じた、加害者である幸子のモノローグが上記です。

 当時生徒会長の白鳥さんは、罪が暴かれるのを恐れた幸子に危害を加えられ、病院送りにされます。様々な思わぬ事態が起こったラブリンは、お見舞いと称して様子を窺いに白鳥さんの元へ向かいました。そこで、鉄の女と呼ばれるほど冷酷と名高い彼女を優しく扱うと、彼女にあっさり惚れられてしまいます。白鳥さんは決死の思いでラブリンに告白しますがさくっと振られ、以降もぬけの殻のようになり、生徒会長も辞めさせられてしまうのでした。

 そんなことがあったのに白鳥さんは「お互い恋愛のせいでおかしくなってしまっていた」と幸子のことを許してくれます。自らが同じ目線に立つことで理解してくれたんでしょうか、入院するレベルだったのにお優しい。でも、「校内恋愛、絶対禁止」の公約を掲げて、再度生徒会長に返り咲こうと準備を進めているようです。強かだな〜!あと、幸子のセリフでの匂わせがすごいです。”いつかまた”。

 

文字通り反面教師

 マルに恋するクラスの生徒、竹内が「相手の気持ち考えずに、自分の気持ちばっか押し付けるのってやっぱ間違ってるっつか、絶対ダメなんだよ」とラブリンを見て学習します。そもそも彼はちょっと不良で、そこまで暴力は振るわないが脅し等の悪さをする男でした。それがあるきっかけでマルに恋をし、告白しますがあっさり振られます。しかし、ラブリンの策略によって孤独になったマルを慰め、協力してほしいと言う彼女に「手伝うから付き合ってほしい」と食い下がります。マルは「成功したら」と了承し、見事ラブリンの悪事の証拠を集めて罪を暴きました。そして全てが解決し、付き合うかどうかの話になったようで、始めのセリフに戻ります。

 竹内は作中で珍しく、“恋愛がきっかけで改心する"キャラクターでした。困っているところにつけこみ、助ける条件として相手を手に入れようとしたものの、ラブリンを見て間違いに気づきます。そして話し合い、友だちとして関係を続けることになりました。あの惨状を目の当たりにして、我が身を省みることができるの、めちゃくちゃえらいと思います……。前日の地点でラブリンがヤバイことは分かってただろうけど、すごい冷静に見ていますね。ラブリンの暴走が少なくとも一人の生徒の役に立って、良かった良かった(?)。

 

屋上から通学路を見つめる幸子

 マルに誘われた幸子が屋上で過ごすシーン。女同士でありながら幸子に恋をするマルは、以前告白して振られているのですが、「幸子に迷惑はかけないから、好きでいていいかな?」と改めて問い、幸子は快く了承します。良かった……マルの周囲はきちんとコミュニケーションをとることによって、穏やかな人間関係を修復していきます。

 その一方、幸子は少し微笑むような顔をして、通学路を見つめます。視線の先には、自分とラブリンが彼の愛車(自転車)で二人乗りする姿が。あんな事があったのに、楽しそうにする二人を想像で思い描く幸子……。ラブリンからの愛は理解できなかったけれども、ラブリンへの愛は消えていないように感じます。桜井コレクションが飾られたラブリンの家に行って目を覚ましてほしい……。

 

5年後のラブリン

 5年後に飛び、逮捕されて刑務所にいると思いきや、髭面で肉体労働をしているラブリン。闇金ウシジマくんでよく見た、日雇い労働者のような姿をしています。えっ、通報とかされず普通に退職したんですか?家宅捜査されたら一発アウトですよこの人?のうのうと他の学校で教師を続けたり、未だに幸子のストーカーをしているわけではないようでした。今にも丑嶋社長が取り立てに来そうなビジュアルで、人気教師からの堕ちっぷりがとてもイイです。

 

5年後の幸子

 一方その頃、幸子はラブリンと同じ美術教師になり、ミケランジェロの「最後の審判」を用いて授業を行っていました。

 

www.musey.net

 

 多くの人に囲まれて中央に立つ男性がキリストであり、彼の審判によって人間の魂が”天国行きか地獄行きか”が決まる、という聖書の記述を元に描かれた絵画と言われています。キリストから見て天国へ昇る者が右、地獄へ落ちる者を左に配置し、天国と地獄の分離を描写しているそう。「マタイによる福音書」25章に、羊と山羊を善良と悪に例えて、右に羊(善良)左に山羊(悪)を置き、右は天国、左は地獄へ行くことを告げるという一節があります。このことからキリスト教において右は善、左は悪となっているそうです。「right」という単語が「右」の他に「正しい」という意味があるのは、この記述が大きく影響しているそう。

 しかし、実は“キリストが左右を入れ替えている”という一説もあります。幸子はその説から「天国行きと地獄行きを入れ替えている、つまり、善悪や常識というものは常に変化する」というメッセージも読み取れると説明しているところで……?

 

いつかの幸子のように、椅子にボンドを塗りたくられている男子生徒

 おいおい!!!!!こんな話の後にこの展開!もしかして幸子?幸子による男子生徒への愛が引き起こしているのか?いや分からない、ステイステイ……残り数分でこんなにワクワクさせられるなんて……。

 

先輩に飲み会に誘われる幸子

 「どうしても用事があって」と断る幸子に、先輩は「相変わらず付き合い悪いなあ」と返します。“相変わらず”ということはほとんど断っていると読み取れます。基本的に業務後はすぐに帰っているのでしょう。やはり幸子は、ラブリンと同じ道を辿っている……?そわそわしますが、同じ時間でのラブリンのシーンに戻ります。

 

スーパーでふらふらと買い物をするラブリン

 ラブリンのそばで少女がおもちゃを落とし、彼はそれを拾い上げようとします。

おい待て!!!そのおもちゃ!!!!!モバイレーツだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

sentai.b-boys.jp

 

 監督、デビュー作ご存知じゃん!!!!!!!!!!
 モバイレーツが映った瞬間、さっきまでの緊張感が全部解かれてどこかに行ってしまい、爆笑してしまいました。いきなりメタネタが飛び込んでくるのはずるいです。

 ラブリンが少女のおもちゃに触れようとしたところで少女の家族が通りかかり、母親がおもちゃを奪い取って少女を抱き上げます。そしてその母親は、自分が学校から排除した保険医でした。あんなにラブリンに猛アタックしていたにもかかわらず、彼には気づいていないようでした。

 父親を演じているのは杉野遥亮さん。なぜ……?と思ったら、同じ監督・脚本・音楽スタッフで制作したドラマの主演だったそうです。

 

www.mbs.jp

 

 同じスタッフ制作、気になります……。NETFLIXで配信しているそうです。珍しい。

 

natalie.mu

 

 そして、上記の劇中写真をご覧ください。父親、腕にアタックZEROを抱えていますね。

 

www.kao.co.jp

 

youtu.be

 

”#洗濯愛してる会”だよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 メタネタに弱いと言ってるそばから盛られました。小ネタが……小ネタが多い……!

 

睡眠薬入りのカモミールティ

 ラブリンがスーパーで購入したのは、睡眠薬を混ぜて幸子に渡していたカモミールティーでした。あれから5年が経ち、幸子にも会わず、しかし未だ変わらず、ラブリンは幸子を想い続けていました。変なところでピュアを全うするラブリン……。彼は学校を辞めてから夜寝れなくなってしまい、自ら睡眠薬入りのカモミールティーを飲み、無理やり眠りに落ちます。そう遠くない未来、幸子と再び出会い、愛を確かめ合う夢を見ながら……。

 そう願いながら眠るラブリンのベッドの下には、なんとセーラー服を着た幸子が!!!!!!!!!!幸子どうした!!!!!!!!!!!!幸子は微笑みながら「先、生……♪」とつぶやくのでした……。ここのBGMの表現がとても怖かったです。30分弱とは思えない凄まじいシーンの連続でした。男子生徒の件は恐らくミスリードのようです。普通にいじめられているのか、もしくは他の……。

 

全体を見て

 途中、ミケランジェロの「最後の審判」を用いて語られた、「天国行きと地獄行きを入れ替えている、つまり、善悪や常識というものは常に変化する」というメッセージですが、最終話の展開全てに通ずるものがあるような気がしました。善と悪や立場等が逆転、入れ替わっているのです。

  • クラスの人気者→クラスのみんなから罵倒暴行を受ける(ラブリン)
  • 幸子にとっての救世主→幸子からの愛で救われようとする(ラブリン)
  • 先生に恋をする→校内恋愛、絶対禁止(白鳥さん)
  • 他人を脅すような不良→他人を思いやるように(竹内)
  • 人気者の高校教師→日陰者の肉体労働者(ラブリン)
  • 美術教師だったラブリン→美術教師になっている幸子
  • 幸子のストーカーをしていたラブリン→ラブリンのストーカーをしている幸子

 わたしが分かる範囲でこれぐらいです。この最終話に繋げるために、ラブリンを美術教師に設定したのでしょうか。深読みのしすぎかもしれませんが、制作陣の意図を汲み取れていたらいいなあ……。

 

まとまってないまとめ 

 おもしろかった、だけの言葉じゃもったいないのでだらだら長文で書き留めてみました。わたしの文章はぐちゃぐちゃですが、ドラマはキャスト、脚本、演出全てが綺麗にピタッと当てはまっているようでした……。特にBGMの演出が秀逸でおもしろかったです。なんとなく原作を読んだ方にはぜひオススメしたいです。

 

 そういえば、女性はなるべく脱がさないのに、男性はバンバン脱がして全裸にもなるのがおもしろくて、監督の趣味なのか?と調べてみました。(特撮には男脱がしがちの監督や、登場人物を水落ちさせがちの監督がいるので……。)

 

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 「全員死刑」の監督だ!!!!!!!!!!!!映画館で見損ねてしまった映画なので、どこかで配信されていたらこれを機会に見たいです。

 

youtu.be

 

 あと、主演の山田裕貴が出演している「HiGH&LOW」シリーズの映画4作が、4月12日まで無料配信中なので良ければ視聴よろしくお願いします。アクションシーンがとにかくすごいです!!!!!金がかかっている!めちゃくちゃ体が頑丈な人が出てきたり、すのこが大活躍したりします(?)ので是非。

 

youtu.be

 

おしまい。